呼吸は自分でコントロールできるため

汗対策には、汗と汗臭さ、そして自律神経の関係を知ることがとても大切です。
エクリン腺からの発汗を調節しているのは、交感神経です。
汗腺には交感神経はあっても副交感神経はないため、他の部位とは異なる特徴を持っています。
交感神経だけで発汗が調節されていることが、無駄な汗をかく原因と考えられています。
自律神経失調症の方は、副交感神経の働きが弱まっていることが多いと言われています。
このような状態になると、交感神経が優位な状態が続き、汗腺が刺激され、望まないのに汗をかいてしまうのです。
そのため、発汗を調節するためには、副交感神経を活性化させて交感神経とのバランスを保つ必要があるのです。
自律神経のうち、呼吸は自分でコントロールできるため、呼吸を速くしたり遅くしたりすることが可能です。
正しい呼吸法を身につけることは、発汗対策として非常に有効だと言われています。
正しい呼吸法を身につけることで、副交感神経が活性化し、交感神経とのバランスが保たれ、結果的に効果的な発汗対策になるのです。
また、血液中に存在する二酸化炭素の濃度が高くなると、発汗中枢に作用して多量の発汗が見られるようになります。
落ち着いた呼吸法を実践することで、呼気の機能が向上し、二酸化炭素をスムーズに体外に排出できるようになるため、無駄な発汗を防ぐことができます。
不必要な汗をかきたくない人には、対策として意図的に暑熱順化を発生させる手段がある。
気温が非常に高い地域に住んでいる人は、不思議なことにあまり汗をかきません。
これには、長期暑熱順化という現象が密接に関係しているからです。
長期暑熱順化とは、非常に気温の高い地域で生活することで、基礎代謝や熱生産が低下することです。
これらに加え、皮膚血流の増加により皮膚温度が上昇し、熱の放出が進行する。
つまり、発汗そのものがあまり必要ないのです。
さらに、気温が非常に高い地域で生活していると、特に何もしていなくても汗腺が鍛えられます。
そのため、塩分をほとんど含まない少量の汗でも体温調節がスムーズに行われるほど、汗腺の機能が向上するのです。
この仕組みは、短期間の暑熱順化という形で取り入れることができます。
夏に向けて汗腺を鍛えるための対策ですが、春にしか始められません。
汗腺を鍛えるのに適した有酸素運動や入浴方法を実践して、夏に備えましょう。
梅雨に入ると、じめじめとした季節になりますが、なるべく冷房を使わないようにすることが大切です。
そうすることで、体の汗腺を暑さに慣らしていくことができるのです。
もちろん夏も、エアコンに頼るような生活は避けなければなりません。
この対策を毎年実践すれば、暑熱順化を意図的に発生させることができます。
気温が非常に高い地域に住む人のように、汗腺の機能を高めることを目指したいものです。